目に見えない真実 ー 外壁に関する考え方 ー
「目に見えない真実」
外国人の知り合いがいる。名前はショーン。
イギリスからやってきた英会話教師。日本に住んで20年以上経つ。
彼の教室は弊社の2階にあり昨年から生徒として通うようになった。
彼も日曜大工が得意で自作で離れやテラスなどを作ったりした経験もあり建築に関しては専門家ではないが詳しい。
そんなある日当社の定休日に宅配便が届く。
中身は断熱材だ。英語ではINSULATION MATERIALという。
ショーンが親切にも荷受けしてくれ後日商品を受け取る。
「お前のところではあれを(荷物の中身を指して)使っているのか?」
「使っているよ」と私。
中身の断熱材は「反射型アルミ遮熱シート」。反射型アルミ遮熱シートとは簡単に言うとアルミでできたペラペラの断熱シート。
しかしこれが熱反射率97%と高く屋根に葺くと効果抜群で夏はとても涼しくなる。
日本ではここ数年でようやく認知度が上がった程度の商材である。
そんな会話の中からイギリスでは新築時に当たり前のように遮熱シートを使っているとのこと。
もともとイギリス中心部には歴史的建造物が多く、ブロック作り、鉄筋コンクリート様式の建物が多いのだが郊外に行くと木造住宅も多い。そのほとんどが2×4住宅だ。
日本の住宅建築には日本人らしさの繊細さがあり、細部のおさまりも1㎜以下の単位できっちりと収める。
しかしこの発想が仇(あだ)となる。
イギリス建築が適当に作っているということではなく、躯体にはあえて「隙間」や「ズレ」を用いている。
これは「壁内環境」を整えるためで室内や外部から侵入する湿気を上手にコントロ-ルし躯体の腐食やシロアリの予防に効果を発揮する。
壁内結露が起こると断熱材を湿らせその効果が低減するだけでなく、カビの発生、材木の腐食を誘発する。
つまり建物の寿命はこの壁内環境をいかに一定基準に保つかがカギなのである。
現にアメリカの木造住宅の平均寿命は44年、ヨーロッパのそれは75年というデータもある。ちなみに日本は26年だ。
気候や風土の違いと考える方も多いと思うが日本は世界最古の木造建築物「法隆寺」を保有する国なのに、である。
建物寿命の数値は以前から知っていたもののあまり身近に感じられないことと「本当か?」という疑念をぬぐいきれずにいた。
多くの建築関係者もこうした感覚は少なからず抱いているだろう。
しかし今回全く利害関係のない英会話教師からその事実と実情を聞くと「本当なんだ」と素直に腹に落ちる。
弊社でもたくさんの外壁工事を行っているがこうした実情を踏まえお客さんに最適な工法を提案している。
しかしながらこうした根本的な解決は非常に難しくコストがかかる事から「塗装」という手段に収まるケースが殆どだ。
その際に必要となるのが深い知識と将来起こりうるリスクヘッジ。
安易な発想で長期保証をうたう傾向がこの業界にも増えてきているが、現実に即さない。
できもしないことをできると言ったり問題発生を予見できずに単なる塗装工事で済ましてしまう業者のいかに多いことか。
外装リフォーム業は参入障壁が低く誰でも参入できる。しかしながらその奥深さは何年かたってみないとわからない。
職人任せの大手参入や新築したメーカーで塗装しないと保証がなくなるという販売戦略はお客さまの心情を無視した行為に他ならない。
表面には見えない事実をお客様に伝え、できうる限りの対応をする事がわれわれの使命ではないだろうか。
外国人の知り合いがいる。名前はショーン。
イギリスからやってきた英会話教師。日本に住んで20年以上経つ。
彼の教室は弊社の2階にあり昨年から生徒として通うようになった。
彼も日曜大工が得意で自作で離れやテラスなどを作ったりした経験もあり建築に関しては専門家ではないが詳しい。
そんなある日当社の定休日に宅配便が届く。
中身は断熱材だ。英語ではINSULATION MATERIALという。
ショーンが親切にも荷受けしてくれ後日商品を受け取る。
「お前のところではあれを(荷物の中身を指して)使っているのか?」
「使っているよ」と私。
中身の断熱材は「反射型アルミ遮熱シート」。反射型アルミ遮熱シートとは簡単に言うとアルミでできたペラペラの断熱シート。
しかしこれが熱反射率97%と高く屋根に葺くと効果抜群で夏はとても涼しくなる。
日本ではここ数年でようやく認知度が上がった程度の商材である。
そんな会話の中からイギリスでは新築時に当たり前のように遮熱シートを使っているとのこと。
もともとイギリス中心部には歴史的建造物が多く、ブロック作り、鉄筋コンクリート様式の建物が多いのだが郊外に行くと木造住宅も多い。そのほとんどが2×4住宅だ。
日本の住宅建築には日本人らしさの繊細さがあり、細部のおさまりも1㎜以下の単位できっちりと収める。
しかしこの発想が仇(あだ)となる。
イギリス建築が適当に作っているということではなく、躯体にはあえて「隙間」や「ズレ」を用いている。
これは「壁内環境」を整えるためで室内や外部から侵入する湿気を上手にコントロ-ルし躯体の腐食やシロアリの予防に効果を発揮する。
壁内結露が起こると断熱材を湿らせその効果が低減するだけでなく、カビの発生、材木の腐食を誘発する。
つまり建物の寿命はこの壁内環境をいかに一定基準に保つかがカギなのである。
現にアメリカの木造住宅の平均寿命は44年、ヨーロッパのそれは75年というデータもある。ちなみに日本は26年だ。
気候や風土の違いと考える方も多いと思うが日本は世界最古の木造建築物「法隆寺」を保有する国なのに、である。
建物寿命の数値は以前から知っていたもののあまり身近に感じられないことと「本当か?」という疑念をぬぐいきれずにいた。
多くの建築関係者もこうした感覚は少なからず抱いているだろう。
しかし今回全く利害関係のない英会話教師からその事実と実情を聞くと「本当なんだ」と素直に腹に落ちる。
弊社でもたくさんの外壁工事を行っているがこうした実情を踏まえお客さんに最適な工法を提案している。
しかしながらこうした根本的な解決は非常に難しくコストがかかる事から「塗装」という手段に収まるケースが殆どだ。
その際に必要となるのが深い知識と将来起こりうるリスクヘッジ。
安易な発想で長期保証をうたう傾向がこの業界にも増えてきているが、現実に即さない。
できもしないことをできると言ったり問題発生を予見できずに単なる塗装工事で済ましてしまう業者のいかに多いことか。
外装リフォーム業は参入障壁が低く誰でも参入できる。しかしながらその奥深さは何年かたってみないとわからない。
職人任せの大手参入や新築したメーカーで塗装しないと保証がなくなるという販売戦略はお客さまの心情を無視した行為に他ならない。
表面には見えない事実をお客様に伝え、できうる限りの対応をする事がわれわれの使命ではないだろうか。