アスファルトシングル葺き替え工事

屋根塗装ができない場合のリフォーム工事をご紹介します。屋根の種類には大きく分けて、陶器瓦、セメント瓦、スレート瓦、ガルバリウム鋼板、アスファルトシングル材があります。今回はアスファルトシングル材です。アスファルトシングル材はガラス繊維(グラスファイバー)の基材に含浸・コーティングし、砂粒で表面を着色して作られています。瓦などに比べると耐久性が低く、２０年前後でメンテナンスが必要です。メンテナンスの方法は塗装、カバー工法が可能ですが、今回は３０年経っており、塗装やカバー工法は不可と判断しました。そのため、葺き替え工事をしました。

施工前（全景）

施工前（ひび割れて浮き上がっている状態）

一見すると綺麗に見えますが近くで見て触ってみると劣化状況がよくわかります。このように浮きや剥がれがある場合は塗装では根本的な解決になりませんので葺き替えが最適です。

施工前（拡大）

アスファルトシングル材が劣化により剥がれていたり、持ち上げると割れてしまう状態でした。この状態では台風や突風ではがれてもおかしくない状況です。葺き替え工事の施工方法をご紹介でしていきます。

剥がし

ルーフィング貼り

まずは既存のアスファルトシングル材を剥がします。下地に粘着性の物で施工されていたのでなかなか剥がれず、時間がかかりました。雨仕舞のことも考え、剥したところから順番にルーフィングを貼っていきました。ルーフィングには粘着ルーフィングを使用しました。ルーフィングが完了して、新規アスファルトシングル材の施工です。専用の釘と接着剤にて施工します。ひたすら貼っていきます。

ルーフィング完了

アスファルトシングル材施工

黒色のルーフィングの上に白い箱のようなものが載ってますが、これがアスファルトルーフィング材の入っている梱包材です。施工しやすい様等間隔に並べていきます。

アスファルトシングル材施工　平部完了

残りの棟部分を施工して完了です。

棟施工中

完了

今回は既存がアスファルトシングル材のため、同じアスファルトシングル材の葺き替えをおこないました。
アスファルトシングル材は軽量で施工がしやすく、比較的安価です。ただ、メンテナンスの頻度としては高く、定期的な点検が必要です。アスファルトシングル材が適さない場合もありますので、しっかりと調査の上、施工必要です。ちなみにですが海外ではたくさん使用されている屋根材ですね。

アスファルトシングル　塗装は必要か？

アスファルトシングルのメンテナンス方法の一つである塗装の注意点についてもご紹介します。
【アスファルトシングルってなに？】
主にアスファルトを原材料にしたシート状の屋根材、他の屋根材に比べて薄く軽いため耐震性が高いです。また耐久性、防水性に優れているため、海外の北米などで人気の屋根材になります。耐用年数が20～30年と長いため、日本でも使用するお宅が増えてきています。
アスファルトシングルは種類によって10年ほど経過してくると色あせや汚れが目立ち始めるため塗装を勧められるケースが多いです。しかし、アスファルトシングルは塗装をしても耐用年数が長くなるわけではありません。アスファルトシングルの塗装はあくまでも屋根材表面の美観性や遮熱効果、表面の石粒が落ちてこないようにするためだけにあります。塗装をしても強風が吹けば剥がれることもありますし、防水紙が傷んでしまえば雨漏れします。そのためあまり美観性を気になれない方にとっては費用がもったいない場合があります。
2階が暑いため、遮熱塗料で改善したい、見た目や石粒が落ちてくるのが気になる
上記に当てはまる方は塗装をすることで改善することができます。しかし塗装をするにしても使用する塗料に注意する必要があります。
【注意点①】
アスファルトシングルを塗装する際には必ず水性塗料を使用してください。弱溶剤（油性）塗料を使用してしまうとアスファルトが溶け出してきてしまい（ブリード現象）不具合につながります。
【注意点②】
必ずつや消し塗料を選定しましょう。屋根塗装の際にツヤのある塗料で施工しますがアスファルトシングルの場合使用してしまうと、塗装ムラがかなり目立って汚い仕上がりになってしまいますので注意が必要です。
【その他メンテナンス方法】
めくれや剥がれがある場合は、部分補修が可能ですので被害箇所のみ張替でも施工可能です。
20年以上経過しており雨漏れなどが発生していない場合は、屋根カバー工法が必要となります。雨漏れが発生している場合は、下地の腐敗が考えられるため、葺き替え工事が必要となります。

屋根アスファルトシングルの修繕！

外壁塗装のお問合せを頂き、建物全体を調査させて頂きました。
調査時には外壁塗装の依頼でも屋根からベランダまで建物全体を調査させて頂きます。
調査したところ屋根がアスファルトシングル材で施工されていました。
屋根材には陶器瓦、スレート（カラーベスト）、金属瓦、ガルバリウム鋼板材などいろんな種類があり、アスファルトシングル材も屋根材の一つで最近では新築でも多く採用されているようです。
北米では100年以上前より使用されています。
ではまず、アスファルトシングルとは何かご説明いたします。
ガラス基材にアスファルトを浸透させ、表面に石粒状のものを吹き付け接着してありシート状で、扱いやすい材料です。

アスファルトシングル

アスファルトシングル

棟材

アスファルトシングル材は比較的安価に施工でき、柔らかい素材なので割れにくく、金属屋根のように錆びにくいです。
また、表面を石粒状のもので覆っているので傷つきにくく、防水性や耐候性、耐久性に優れています。また、薄くて軽量なので耐震性も高く、地震対策にも適した屋根材です。ただ、薄い素材の為、強風などによる剥がれや破れも起きやすく、接着や金物施工を適切に施工しないと不具合も起きやすいようです。また、石粒が落ちてしまうと経年劣化は早まるようで定期的なメンテナンスを必要とします。イニシャルコストは良いですが、メンテナンスに費用がかかりそうですね。
ま北米の環境には適しており、古くから使用されていますが、日本の環境には優れているかも疑問なところですね。
さて、実際調査した建物ですが、一見問題はありませんでしたが、一部剥がれがありました。
おそらく新築時の接着が弱く、強風などで剥がれて破れてしまったようです。

大屋根の棟の一部が剥がれて、破れて飛んでいっていました。
お客様とも打合せしたところ屋根全面なおしたいところだが、今回は部分的に修繕することにしました。
新しい棟の材料を金物と接着剤で固定し、重ねて施工して完了です。

今回は予算の都合などで、部分修繕としましたが、近々、全面的にメンテナンスが必要になりそうです。
よく見るとアスファルトシングル材の石粒が結構落ちているようで、雨樋に溜まっていました。
このような状態にしておくと、雨樋の詰まりにもなるし、屋根材自体が破れてくるでしょう。

石材がたまっている様子

アスファルトシングルのメンテナンス方法は大きく分けて、３つあります。
葺き替え、カバー工法、塗装です。
①塗装は比較的安価に施工できますが、劣化状況によっては施工不可で、防水性が保てません。
②葺き替えは解体から必要で費用や工事日数もかかります。
ただ、根本的に新しくできるので安心です。
③カバー工法は解体も少なく費用も抑えることができます。
ただ、既存の屋根の状態が良くないと施工は不可になる場合があります。
現状や予算に合ったメンテナンスをやっていきたいですね。

弊社のような外装リフォーム工事店ではただ塗装するだけではなく、現状から適した施工方法を提案します。
外壁よりも目につきにくい屋根は特にメンテナンスで重要なところです。
しっかりとしたメンテンナンスで大切な家を長持ちさせましょう！

●最後に●
アスファルトシングルはぱっと見ではどの程度劣化しているのか判断しにくい屋根材でもあります。
飛び込み営業が来た、屋根が心配だという方はお気軽にお問い合わせください。最適な工事をご提案させていただきます。外装リフォーム専門店では塗装以外の施工も行います。既存に合った施工やより良くなるように提案いたします。まずはしっかり施工実績のある外装リフォーム工事店にお問合せください。