外壁塗装。その前に。-サイディングの浮き直し-
外壁塗装を行う際に必要な工事として外壁補修工事という項目があります。 現地を確認したときには目の届く範囲しか確認できませんが、足場を架けると目の届かない箇所を確認することができます。外壁が浮いていたり、割れていたり、塗装工事はただ外壁を塗装するだけではなく、直すべき箇所は直す、そして塗装するということです。
まずは外壁材(多くはサイディング)が浮いているケースとその補修手順をご紹介します。
経年劣化とともに浮き上がるサイディング。多くは端部に現れますが今回は全体的に浮いています。 | 新築時に釘を打ち忘れたことが原因で外壁サイディングが浮いてしまっています。 |
※外壁を止めている下地がない場合は浮き・そりが直らない場合があります。
浮いていない外壁の釘の位置に合わせて下地の位置を確認し、ビスで固定していきます。 | ビスで固定した後の写真です。(浮き上がりが抑えられています)浮いている箇所すべて同じ作業をしていきます。 |
次にビスの部分をパテで埋めて処理していきます。 | 浮き直しの完了です。 |
釘ではなくビスで止めているので年数がたっても浮いてくることはほぼありません。躯体が反っていない限りはかなり目立たなくすることが可能です。またこうした反りや浮きは外壁材の端部に現れることが多くその部分には板間と言ってサイディングとサイディングの継ぎ目になっています。この部分にはコーキング(シーリング)が必要ですので浮き直しをしっかりと行うことでコーキングの剥離を防ぐことにもつながります。
またトヨタホームなどにも多く使われている帯(幕板ともいう)に浮きが見られることが多くあります。
※下部写真参照
サイディングの場合と同様にラインを揃え、しっかりと固定していきます。
幕板(帯とも呼ばれています)も同様にビスで施工していきます。 |
施工前です。横から見るとわかりやすいです。 | こちらも外壁同様にビスで止めていきます。 |
完了です。 | 横から見るとしっかり直っていることが確認できます。 |
外壁の浮きや幕板の浮きをそのままにしてしまうと、どんどん浮きがひどくなり隙間から雨水が浸入してしまい、中の下地を腐らせてしまう可能性がありますので外壁塗装工事を行う際には必ず外壁補修をしましょう。
このような作業や手間が外壁塗装の仕上がりや建物の寿命に大きく左右してきますので目立ちにくい工事ではありますがしっかりと確認することが大切ですね。