【お役立ち情報】ダイワハウス施工のお住まいの外壁塗装 外壁塗り替え前のポイント
ハウスメーカーの中でも最大手のダイワハウス。高級住宅ハウスメーカーとして一般戸建て住宅からアパートマンションなどの賃貸住宅まで大きなシェアを持っています。
ダイワハウスは創業からミゼットハウスなどのプレハブ住宅の開発により大きく成長したいわゆる「プレハブ住宅の元祖」でもありますね。
最近では外張り断熱を行い外壁材の表面にはXEコートなど汚れにくい外壁表面処理が施されています。
ページの最後に実際に当社で行ったダイワハウス施工のお住まいの外壁塗装施工事例も掲載しています。
クリックしていただくと外壁塗装工事の手順が時系列で掲載されていますのでこちらも是非ご覧ください。
ダイワハウス施工のお住まいの外壁塗装・塗替えで注意したい5つのポイント
1,サイディングが厚く、コーキング(シーリング)の打ち替えには注意が必要
ダイワハウス施工のお住まいの外壁材には窯業サイディングが主体として使用されていますが、ほかのハウスメーカーや一般的な工務店との違いはその厚さ。
通常外壁塗装屋塗り替えリフォームを行う住宅には12㎜のサイディングが使用されています。※現在では12㎜はなくなり14㎜以上となっています。
ダイワハウス施工のお住まいではシリーズにっても異なりますが16㎜や26㎜のものが使用されています。さすが高級住宅ですね。厚みが厚いことで耐火性も向上しますし防音断熱効果も上がります。
しかし外壁サイディングが厚いことによってコーキング(シーリング)の打ち替えには注意が必要となります。
当然のことながら厚みが厚い分使用するコーキング材の量も多くなりますし、ダイワハウス施工のお住まいの場合目地が非常に多く一般的な建物と比較し倍以上のメーター数となる場合があります。
このようにダイワハウス施工の建物は非常に目地が多いですね。 |
最近では非常に高耐久なコーキング材が販売されており耐用年数30年以上のものもあります。
メーター数がある分高耐久シーリング材で打ち替え回数を減らすことでライフサイクルコストを下げることも可能となります。
※高耐久シーリング材はこちら
以下はコーキングの施工手順の紹介です。
施工前です。 | 既設撤去します。 |
プライマー塗布します。 | コーキング充填します。 |
へらで押さえ込みます。 | 完了です。 |
またコーキングというのは外壁の伸縮に追従するため伸び縮みするのですが、縦横比率と言って幅に対し奥行比率が2:1となることがベストな状態です。あまりに奥行きが深すぎる場合はこの比率を守るためにバックアップ材と言ってスポンジを円柱形にしたようなものをコーキング充填前に挿入しておく必要があります。ここがダイワハウス施工のお住まいのメンテナンスを行う上で最も重要なポイントとなります。
補足ですが目地コーキングの中に鉄心が入っている場合もありますのでこの場合は打ち替えができないケースもあります。
2,外壁塗装ができないシリーズが存在する
非常に重要なポイントです。それはダイワハウス施工のお住まいのシリーズの中にそもそも外壁塗装ができないシリーズが存在します。
サイディングの表面にアクリル樹脂コーティングが施してあり塗料が付着しない、或いは塗装することで膨れという不具合をお起こしてしまいます。
本来はこのアクリル樹脂コーティングをはがして塗装することが本質ですが、現実的ではない為(費用と手間がものすごくかかる)カチオンシーラーなどで下処理をして塗装するケースもあるようです。
その際はふき取りテストや密着テストなどしっかりと試験施工を目立たない場所で行った後外壁塗装に入ることが大切です。
絶対的に安全なのは外壁をガルバリウム鋼板やアルミサイディングなどでカバー工法を行うことです。
もちろん費用は外壁塗装に比べ高額となりますが安心な点と一度カバー工法を行えば基本的にメンテナンスフリーとなります。
カバー工法外壁材、金属サイディングの種類(様々なメーカーから販売されています。 |
3,保証延長が魅力で塗装をしたものの、数年後には不具合が出てしまったという事例が存在する
ハウスメーカー全般に言えることですが、メーカーの保証延長を理由に建てたハウスメーカーで外壁塗装、外装リフォームを行わないと保証が受けられないというものがありますね。
それはそれで一理あるようにも思えますが外装リフォームは早くても築10年以上経過した後の工事です。
メーカーで施工し、その後の延長保証を受けたとしてもすべてを保証してくれるわけではありません。
ダイワハウスでも同様で保証延長が魅力で外壁塗装をしたものの、数年後には不具合が出てしまったという事例が存在します。
もちろんその後メーカーさんが何らかの対応をしたかと思いますが、私の存じている事例では、おきた不具合にあまり適切な対応をしてもらえなかった、と聞いています。
膨れの参考写真 |
ダイワハウス施工のお住まいは目地がほかのハウスメーカと比較しても数量が非常に多いため、これらのコーキングをすべて打ち替えるとかなりの費用となります。
そこでこのコーキングを打ち変えずに上から弾性系塗料(簡単言うと伸び縮みする塗料)で被せることで防水性を保持するという工法をダイワハウスが提案し実際に施工したところ「膨れ」という不具合が発生しました。
ダイワハウスの推奨なので信じて当然かと思いますが結果は先述の通り。
弾性系塗料は確かにメリットもありますがリスクが高いのも塗装業界では認知されています。
メーカーですべて再塗装や補修をしていただければよいですがこうした不具合は免責事項に記載されている場合も多くみられるので注意が必要です。
4、ヒートブリッジが気になる場合は断熱塗料を検討
ダイワハウス施工のお住まいの構造は鉄骨造ですが鉄骨造ならではの「ヒートブリッジ」(熱橋)という現象が冬場に見られます。
時々お客様から「不具合じゃないの?」と聞かれますがこれは外壁塗装による不具合ではなく鉄骨造によく見られる現象で、建物構造部の鉄骨の熱伝導率と断熱材が入っている部分の熱伝導率が異なるため鉄骨柱部分がうっすら浮き上がって見える現象です。
ヒートブリッジ その1 |
ヒートブリッジ その2 |
鉄骨部分が冷えるため内部結露を起こす可能性があり写真のように濡れているところと乾いているところが見られますがこれは塗装では基本的に解消されません。
ただしガイナのような断熱塗料で外壁塗装を行う事で軽減することは可能です。現在ではダイワハウスでもこうした現象を解消する新しい工法が採用されています。
またもともとダイワハウス施工のお住まいではサイディングがほかのハウスメーカーと比較して厚みがあるので比較的目立たない場合も多いですね。
5、2000年以前に建てられた建物は注意が必要
2000年以前に建てられたダイワハウス施工の建物の中にエナメル系の塗料で外壁を塗装した物件が多数あり、ダイワハウスが全棟修繕にまわった過去がありますが、修繕後でも濃い色を塗装すると熱膨れを起こすケースがあります。特に日差しが強く当たる南面や西面の外壁には明度の高い(白に近い色)色で塗装する事が大切ですね。
上記の様な不具合に対し何度塗装しても同じ症状が再発する場合は、根本的に解決策を考え直す必要があります。
建てたハウスメーカーですべてメンテナンスを行えば大丈夫、という認識を一度改めてみるとよいと思います。むしろリフォーム店によってはこうした不具合のメンテナンスを丁寧に対応してくれるところさえあります。
それにはダイワハウス施工のお住まいの特徴を理解しかつ経験豊富なリフォーム店にメンテナンスをお願いすることが大切ですね。
ダイワハウスの建物を外壁塗装する場合の費用の目安
ダイワハウス施工のお住まいの場合、厚みのある外壁が使われていることが多い点と、目地が多いのでその分のシーリングの費用が一般的な建物と比較して高くなる傾向が強いです。
外壁メンテナンスを考えた場合このシーリングが要と言っても過言ではありませんので、この部分の費用は惜しまず投資しましょう。
また外壁の塗装にかかる費用も建物の大きさや外壁の面積によっても当然異なります。
費用を安く抑えたいのであれば比較的安価なシリコン塗料を使用するとよいでしょう。
その場合の費用は¥1.700/㎡~が相場です。高い耐久性を求めるのであればフッ素塗料や無機塗料などを使用します、その場合の費用は概ね¥3.000/㎡~となります。
また機能性塗料(遮熱塗料、断熱塗料など)を使用し内外気の温度差を少なくして快適にする際の費用は¥3.500/㎡~というのが相場観です。
ただしダイワハウス施工のお住まいの場合凹凸の激しいサイディングがありますのでお住まいの外壁がそのようなケースの場合一般的な平滑な外壁と比較して塗装面積が大きくなり通常の1.3倍から1.7倍程の費用が掛かります。
ハウスメーカに直接施工依頼するのも良いと思いますが費用面を考えるのであれば塗装店やリフォーム店に頼むのも選択肢の一つですね。
後は、足場工事やシーリングなど外壁塗装に必要な工事も付帯してきますので、大枠の費用を知りたい方はこちらのクイック見積もりを参考に概算費用の算出にお役立てください。
ダイワハウスなどのハウスメーカーの保証について知っておくべきこと
ここまで、ダイワハウスで施工された住まいの外壁屋根塗装をする上でのポイントを解説してきました。
実際、当社では上記のポイントを踏まえて、ダイワハウスで施工された住まいの外壁屋根塗装の依頼を頂き、満足頂いた実績が多数ありますが、依頼を頂く前にはハウスメーカー保証についてご相談を頂くことがあります。
通常ハウスメーカーの保証というのは、躯体などの構造に対する保証であり、経年劣化に伴う箇所についての保証は、今回の外壁塗装と同様に有償となるケースが多いようです。
メーカーでのメンテナンスを行うことで延長保証が得られるようですが、しっかりその費用も工事代金に含まれているようですね。
2000年以降に建てられた建物であれば構造に大きなトラブルを抱えることは非常にまれで、皆無といっても過言ではないと思います。
例えば柱がゆがむとか、屋根がひずむとかは基本的にあり得ないですよね。
であれば施工実績や信頼のおける会社にメンテナンス依頼することの方が価格的にもメリットが得られると思います。
この点を踏まえて、最終的にどこでメンテナンスをするかを決めていかれると後悔なくメンテナンスを完了することができると思います。
実際のダイワハウス施工のお住まいの外壁塗装・塗替え施工の様子を紹介します
外壁塗装 屋根塗装 施工前
足場設置
設置完了です。 |
仮設足場設置工事です。作業の安全性を確保することは勿論のこと
近隣への塗料飛散なども防止するために必要な工事です。
コーキング工事(外壁の目地のシーリング打ち替え工事です。 NB750使用)
施工前です。 |
既設撤去します。 |
プライマー塗布します。 |
コーキング充填します。 |
へらで押さえ込みます。 |
完了です。 |
サイディングは伸び縮みするためサイディングとサイディングの間にある目地(板間)に施してある コーキング(シーリング)が剥離を起こします。 この部分を打ち替える事が重要なのは勿論ですが、 ウレタン系、シリコン系、 ポリサルファイド系などコーキングにも種類が多数あります。専門的になりますがモジュラス値やJIS規格も定められています。 どれも使用用途によって適材適所がありどれでも良いというわけではなく外壁材の種類や使う塗料によっても最適なものを選ぶ必要があります。コーキングの進化はめざましく以前では考えられなかったような高耐久、高密着のものも存在します。何れの材料も プライマー処理や混合比率などメーカー指定の施工基準にしたがって施工することが肝要です。
バイオ洗浄(特殊な専用洗浄剤を使ってカビやコケを根こそぎ落とします)
バイオ洗浄原液混入。 |
バイオ洗浄原液撹拌。 |
人間でもお風呂に入った際や洗顔の際には必ず石鹸を使いますね。水洗いのみ(高圧洗浄)で汚れを落とそうとすると水圧を必要以上に高圧にする場合があり、適切な水圧を保ちカビや汚れの原因となる「菌」まで根こそぎ洗浄します。
バイオ洗浄とは?
※音が出ますのでご注意下さい。
外壁洗浄
バイオ洗浄塗布です。 |
高圧洗浄します。 |
屋根洗浄
バイオ洗浄塗布です。 |
高圧洗浄します。 |
外壁塗装1 日本ペイント株式会社「パーフェクトトップ」使用
施工前です。 |
シーラー塗布です。 |
仕上げ塗装1回目です。 |
仕上げ塗装2回目です。 |
完成です。 |
現在ではほとんどの場合ローラーで施工します。外壁の形状や塗料の種類によっては吹き付け塗装を行う場合もありますがリフォーム工事や改修工事の場合、 近隣が隣接しているケースが多いことから塗料飛散を防止するためにもローラー仕上げが主流となります。吹き付け塗装よりもローラー施工のほうが塗装の膜厚(塗膜)が厚くなるため外壁保護の観点からすると優位性が有ります。 平滑な面への塗装などは吹付けを行うこともあります。
ここ数年でフッ素系や無機系塗料などに代表される高耐久塗料やガイナやアステックペイントなど断熱効果のある高機能性塗料などが普及してきました。 建物を綺麗にするだけでなく付加価値を求められる方が増えてきていますね。
3回塗りが基本となりますがサイディングなどの外壁材の状態に応じて4回以上塗装する場合もあります。
ここで大切なのは塗る回数よりも塗布量がしっかりと守られているかがどうかです。回数を重ねても1回の塗布量が少なければ意味がありませんね。
外壁塗装2 日本ペイント株式会社「パーフェクトトップ」使用
施工前です。 |
シーラー塗布です。 |
仕上げ塗装1回目です。 |
仕上げ塗装2回目です。 |
完成です。 |
付帯部塗装(軒天塗装)
ケレン作業です。 |
仕上げ塗装1回目です。 |
仕上げ塗装2回目です。 |
完了です。 |
軒天の仕上げ塗装工事です。上裏(あげうら)とも表現します。外壁塗装とは異なり湿気の帯びやすいこの部分にはカビの生えにくい専用塗料で塗装します。塗料の粒子が細かく基材に浸透しやすいため高い吸着力があり目地や釘頭などを目立ちにくくする効果もあります。
付帯部塗装(雨樋塗装)
ケレン作業です。 |
仕上げ塗装1回目です。 |
仕上げ塗装2回目です。 |
完了です。 |
雨樋等の付帯部にも外壁に塗装した塗料と耐用年数を合わせる事で長持ちさせます。劣化がひどくひび割れや歪みがひどい場合には塗装ではなく交換が必要になる場合があります。 軒樋の勾配が悪くなるとそこに水やホコリが溜まり、苔や雑草などが生えてくる場合もありますので必要に応じて勾配調整を行いましょう。
雨樋の内側は塗装することができないため紫外線劣化が進みやすく築20年以上経過している場合は交換が望ましいですね。種類によっては樹脂の中に鉄板が入っているものも有りますのでそうした耐久性の高いものがおすすめです。
付帯部塗装(シャッターボックス塗装)
ケレン作業です。 |
仕上げ塗装1回目です。 |
仕上げ塗装2回目です。 |
完了です。 |
15年以上前の建物には雨戸が多く使用されてきましたが最近では洋風の建物にはシャッターが多用されるようになりました。シャッター本体は上げ下げの際にシャッター表面がこすれ合うため現場での塗装は基本的には行いません。 しかしながらシャッターボックス事態は金属製のものがほとんどですのでこの部分については塗装を行います。ハウスメーカーに見られる塩ビ鋼板と言って鋼板の表面に塩化ビニール処理が施されているものに関しては専用のプライマー処理が必要となるので注意が必要です。
付帯部塗装(庇塗装)
ケレン作業です。 |
仕上げ塗装1回目です。 |
仕上げ塗装2回目です。 |
完了です。 |
庇は鋼板製のものが多く、雨戸やシャッターボックスと同様に塗装します。中には雨だれが庇の上に落ちて「トントン」という音が気になる場合は特殊な塗料を使用することで不快な音を軽減することが可能です。時々ハウスメーカーに見られる 塩ビ鋼板を使用している場合は通常の下処理では剥離の原因となるため専用のプライマー処理をした後に塗装をします。
屋根塗装 SK化研「プレミアムルーフSi」使用
施工前です。 |
タスペーサー挿入です。 |
シーラー塗布1回目です。 |
シーラー塗布2回目です。 |
仕上げ塗装1回目です。 |
仕上げ塗装2回目です。 |
完了です。 |
屋根材には陶器瓦、金属瓦、セメント瓦、スレート瓦などがありますが、カラーベストはスレート屋根材に分類されます。施工には一般的に塗装が用いられるケースが多く見受けられますが注意点がいくつもあります。 洗浄後の下処理が万全に行われていないと数年で塗膜が剥がれてきます。また塗装することでカラーべストとカラーベストの間の通気層が塞がれてしまうことで屋根裏の湿気を外部に排出することができなくなり下地が腐ってしまう場合もあります。 こうした不具合を避けるためタスペーサ等を用いて通気層を確保した後塗装をする必要があります。 またカラーベストの中には塗装できない(塗装しても基材から剥がれてしまう)ものも存在しますのでどのようなメーカーのものが使用されているかなどの確認作業も必要です。 近年ではノンアス(アスベストを使用していない)タイプのスレート瓦が使われていますが以前はアスベストが含有されているものが主流でしたので葺き替えなどの際には廃棄処分にも注意が必要です。
材料検収 (実際に使った材料を残します)
官公庁の物件では必ず行われる材料検収です。実際にその現場で使用した材料を写真に収め、見積もりと相違がないかを確認します。また塗装面積に対し必要缶数も算出できるため規定塗布量通りに工事が行われたかも確認することが可能です。
豊田市、I様様邸では
外壁①:日本ペイント株式会社「パーフェクトトップ」、外壁②:日本ペイント株式会社「パーフェクトトップ」、屋根:SK化研「プレミアムルーフSi」
を使用しました。
ベランダ防水工事
施工前です。 |
ケレン作業です。 |
プライマー塗布します。 |
自着シートを張ります。 |
ウレタン防水塗布1回目。 |
ウレタン防水塗布2回目。 |
トップコート塗布。 |
豊田市 I様邸 外壁塗装 屋根塗装 完成
豊田市のI様、お世話になりました。
ありがとうございました!