外壁塗装の価格について「お役立ち情報」
外壁塗装の価格について
建物の築年数が10年を超えてくると検討し始める外壁塗装。
ハウスメーカーで建てられた方の場合は自ずとハウスメーカーから10年点検の際に外壁塗装を勧められる。
もちろんすべての方が建てたハウスメーカーで外壁塗装をする訳ではなくそこではインターネットやチラシを検証して様々な業者に声をかけることになるだろう。
誰もが少しでも安く工事をしてもらいたいと願う外壁塗装ですが、各業者で出してくる見積もり価格や仕様も異なるためどうしても判断基準が価格となりがちです。
外壁塗装の価格と構成比率
しかしここで良く考えて頂きたいのは外壁塗装という工事は工事価格のうちに占める材料費は20%程度。残りの80%は人件費です。
塗料によって多少高い安いはありますが作業工程は同じなので単純に塗料の価格差だけ工事価格に差が出る構図です。
これが内装などのリフォームで例えばキッチンのリフォームなら工事価格に占める材料費の割合が60%前後となるため工事価格が安くなっても商品が同じであるため安いところに頼んでもそれほどトラブルになる可能性は低いと思います。
しかしながら人件費が価格の大きな割合を占める外壁塗装では工事価格が安くなるとそれと正比例して工事の品質が下がる傾向にあります。
これは人件費を減らすため職人の発注価格を下げざるをえない為、経験の浅い職人や、いわゆる「応援」と言って発注した先の職人以外から人を集めて施工するケースが多くみられます。
当社でも過去に経験がありますが応援で入ってくる職人は基本的に責任感が薄いため品質やお客様対応にもこだわりがなく、極端に言えば「その日の日当がもらえればいいや」、という人が少なくありません。
悲しいことですが現実です。
お客様がなるべく安く価格を抑えたいという気持ちは十分に理解できますが上記のような点を理解しておかないと後々のトラブルに発生してしまいます。
個人的な考え方ですが高いものが良いとは限りませんが安いものに良いものは存在しない、と感じます。
工事会社の傾向について
我々施工業者は相見積もりが当然の世界です。仕事を獲得していくためには施工力や提案力の乏しい会社ほど安い価格を提示してきます。
リフォーム工事の中でも外壁塗装工事はアフターメンテナンスが多く発生する業種でもありますので、ある程度適正な利益を確保しておかなければ後々のアフターメンテンナンスにも大きく影響してきます。実際に安い価格で受注をし続けた結果倒産した会社をいくつか見てきました。
そうなるとお客様のお宅に不具合が発生しても誰も面倒を見てもらえなくなります。
また築年数が10年以上経過している建物にはほとんどの場合何かしらの不具合が発生しています。単に外壁が色あせてきたという事ではなく、部分的な雨漏りや新築施工時の欠陥などによる不具合も多く見受けられます。
今後長く住み続ける我が家を保持していくためにはこうした部分を的確に修繕していく必要があります。
しかしながらこうした細かいけれども大切な工事を見積もり価格に反映していくと、単純な外壁塗装工事よりはどうしても価格的に高くなります。
外壁材や外壁材内部に欠陥があるのに表面を塗装しても根本的な解決にならないことは十分ご理解いただけると思いますが、価格が高くなるためお客様も施工業者の「塗装で大丈夫ですよ」という言葉を信じてしまいがちです。
気持ち話わかりますがそれは「骨が折れているのに絆創膏で治そうとする」のと同じような事です。
いずれにしても価格だけにこだわるのではなく面倒ですが施工業者の経験値であったり営業担当者の姿勢であったり、具体的なお客様宅にあった提案だったりを考慮しながら施工業者の選定に入ることをお勧めします。
外壁塗装の価格と施工業者選定のアドバイス
さて価格の安さと品質の高さを両立するのは非常に難しいと思いますが、いくつか参考になる要素をお伝えしたいと思います。
・ホームページなどに施工事例棟数が記載されていますがその施工棟数が「元請」としての施工棟数なのかを確認すると良いと思います。これは下請け仕事の施工棟数もカウントされていることが多く下請けの場合上記のようなケースが含まれているため、元請としたちゃんと責任ある仕事をしてきたか、という問いかけです。
・お客様宅が大手ハウスメーカーの場合はそのメーカーの施工経験がたくさんあるか、またそのハウスメーカーの建物の特徴とよくある不具合を把握しているか、を聞いてみるのも良いと思います。
・施工業者の店舗やお店を確認するのも良いと思います。店舗があるだけでなく清掃や片付けなどが行き届いているか、スタッフの対応がしっかりとしているか。
こうしたところからもその会社の姿勢が見受けられると思います。
見積もり価格は業者を選定するうえでの一つの要素にしかすぎません。適正な価格、的確な提案、お客様に誠実な姿勢など様々な要素をしっかりと診比べ判断することをお勧めします。