お客様へ「2つ」の注意喚起!
①極端に安い見積もりは「手抜き工事」の入口
最近、極端に安い見積もりを提示する業者が散見されておりますが、必ず以下の点をご理解の上、発注をご検討ください。
例えば、100万円の内装工事と外装工事を比較してみると、内装工事の場合、例えばキッチンの交換で見積もりが100万円とします。
この場合、100万円のうち約70万円がキッチンの価格、つまり見積もりの約70%が商品代金です。
これが外装工事の場合、例えば外壁塗装を考えると、塗料代は約30万円程度です。
つまり、外装工事の場合、見積もりの約70%が「人件費」となります。
両者の違いは、工事に必要となる資材の価格差です。
ここで、極端に安い外装工事の見積もりの場合、どのような問題が起こるかというと、「人件費の削減」です。つまり、削減できる部分が人件費しかないのです。
人件費の削減とは、経験の浅い職人を低賃金で使用する、塗布量などの規定値を守らずに施工し、単純に工数を減らすなどです。
では、人件費の削減を行うとどうなるか。
上記の通り、丁寧な仕事ができないため色あせが3年程度で発生したり、塗膜が剥がれたり、雨漏りが起こる場合もあります。いわゆる「手抜き工事」という結果に繋がります。
ご賢察いただいている方には既にご理解いただけていると思いますが、キッチンリフォームであれば、商品の価格を抑えた(仕入原価が安い)業者に依頼するのが賢明でしょう。
一方、外装工事の場合、安い見積もりでは「安かろう悪かろう」を選択する結果になります。
不具合が発生したときに「保証があるから大丈夫」とお考えになる方もいらっしゃると思います。
しかし、安い金額で受注した業者が、保証による手直しをきちんと行うケースは非常に稀です。
当然のことですが、手直しには施工業者の利益が必要であり、十分な利益がなければ手直しの費用を捻出することも難しいのが実情です。
特に初回の外装工事で失敗すると、次回以降の外装工事にも大きな悪影響が出る可能性が高いことを、強調しておきます。1回目の塗装で外壁材への密着が弱いと2回目以降の塗装も1回目の塗膜の影響を受け、剥離の原因になります。これを解消するには外壁材の張替えしか手段がなくなってしまうことも補足しておきます。
②見積もり一括サイトに「手数料」の落とし穴
見積もり一括サイトでの発注にも注意が必要です。
一括見積もりサイトの運営会社にもよりますが、多くの場合、施工業者は一括見積もりサイト運営側に10%〜20%の手数料を支払います。
この手数料が結果としてお客様の工事にどのような影響を及ぼすのか。
その影響は①で示した通り、同じ現象を引き起こします。
よほど懇意にしている会社以外では、手直し対応も厳しくなるでしょう。
手間はかかりますが、施工業者に直接お問い合わせいただくことが将来的な安心に繋がります。
10年から15年に一度の外装工事。失敗しないことを心からお祈り申し上げます。
株式会社にしやま
リフォームスタジオニシヤマ
代表取締役 西山昌志